(特別)二等客車スロ60形式 [鉄道]
【実車】戦後、国有鉄道の支配権限を握った連合軍CTS(Civil Transportation Section=民間輸送局)が進駐軍兵士輸送向けにリクライニングシートを備えた二等車を作れとゴリ押し。国鉄はリクライニングシートは一等車の設備だと突っぱね、折衷として「特別二等車」という名代で1950年に登場した。ただしこれまたCTSの押しつけで新車が作れないことから古い木造車の車体を取り壊し、台枠を継ぎ足し、鋼鉄の車体を載せた「鋼体化改造」という方法で製作された。回転式リクライニングシートが1250mmピッチで展開し定員44名。現在の特急用グリーン車のルーツである。製造後ただちに特急列車に組み込まれて使用され、モデルチェンジ車であるスロ54やナロ10が登場すると急行用、東海道本線東京口では普通列車にも連結、「自在腰掛」サービスを浸透させた。ただ、冷房改造の対象から外れたため、二等車の冷房化が始まると急速に淘汰、荷物車等に改造され、「グリーン車」の時代まで生き延びた者はいない。
【模型】模型はKATO。昭和50年代から存在し、写真の個体もその時代の製品を中古屋で拾ったものだが、「二等車は青帯」で運用するためシールを貼り、台車はピボット軸+ホビーセンター製スポーク車輪に変えてある。
【運用】主として「20系化される前の『あさかぜ』」の一員として走っている。
2023-01-01 22:59
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