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鉄コレ「東武6000系」をNゲージ化する [鉄道]

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●冒頭の能書き
昭和50年頃越谷に住んでいたボクチャンとしては、東武コレクションの優等車は当然こいつらになる。だが悲しいかなマイクロエースとはいえ完成品で出てきたDRC、「りょうもう」に比して6000系は鉄コレ止まり。なんで?地味だから?
「鉄コレはNゲージ化パーツあるやん」
そうなのだが、車輪とパンタグラフを交換し、専用動力ユニットを組み込む。それで「Nゲージの線路を走らせる」ことは出来るようになる。ただ。
・ライト類非点灯
・鉄コレ動力は土日鉄道的には難あり
ライトは自明なので動力についてブツクサ書いておく。こいつを「本家トミックスよりスムーズ」と評する向きもあるがおいらはそうは思わない。確かにフライホイール積んでいるが、それこそ東武の超多段制御みたいなゆっくりした滑り出しはイマイチだし、構造的に耐久性どうなの?と疑念を抱く簡易な構造をしている。大体、分解メンテを考慮した構造じゃない。あと、常点灯(チョッパ制御)突っ込む前からなのだが、土日鉄道で走らすと車輪が汚れやすくギクシャクしたり止まったりする。軽いのでレールへの粘着力不足だと思うが「鉛板で加重」しようにもスペースがない。
一方、鉄コレというのはシリーズの発売が開始されて20年以上が経過したが、この間の電子部品小型化と3Dプリンタの普及を踏まえ「鉄コレをディテールアップするパーツ」を販売する個人事業主・ガレージメーカが多数現れた。今回2022年秋の鉄コレ6000再発に際し上記ライト関係を調べたところ、「ISM WORKS」さんが手持ちの工具と簡易な工作で取り付けられそうな製品を発売。また動力に関しても台車枠の取り付け関係が共通なグリーンマックスコアレス動力を押し込めそうと判断したので購入に踏み切り、ライトと動力をアップグレードすることとした。以下その際の工作の記録である。

1.ライトの取り付け
●製品概要と構成
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購入したのは集電装置、ヘッド・テールライト・室内灯。

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集電は銅の成形品を車輪と軸受けの間(ピボット軸上)に載せるモノで、台車枠にドリルで穴を開け、成形品から現在のトミックスやマイクロエース製品と同様に銅製バネで取り出す。通電は導電性粘着剤を用いたアルミテープで行い、台車周りから車体内側までベタッと貼り付けて、バネから車内へ取り込み、ライト類へ通電する。ライト類はヘッド・テールがフレキシブル基板にLED類をはんだづけしたもの、室内灯はプリント基板にLED類をはんだづけしたものである。この「プリント基板に電子部品」をカスタムで作ってくれるところが増えたのは、この手の改造・ディテールアップに大きな味方。

●組み立て

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台車内側補強リブの間に穴開け。こればかりはピンバイス(ドリル)が必要。

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銅成形品の集電板をセット。OK。

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その集電板とバネで接触する車体側電極は、付属のアルミテープに同封の型紙を貼り付け、型紙の位置に書類用の穴開けパンチでガシャン。穴開けパンチを利用するのはナイスアイディア。

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フレキシブル基板に実装されたライトレンズと電子部品類。21世紀ならではの造作物。

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製品レンズを外してこの基板をはめ込み、そのためのスペースとアルミテープ配線経路を確保するため、製品のガラスパーツや運転席パーツを説明書通りに切り落とす。

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室内灯は屋根の裏に両面テープで貼る。ぶっちゃけ、集電セットだけは購入し、室内灯自体はグリーンマックスなどでも良いかも知れない。

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車体と組み合わせた集電部。ピボット軸に銅板成形品の集電シューが載り、台車に開けた穴からバネでアルミテープの集電板を経由し、車体へ引き込む。このアルミテープが入る位置は一つ前の写真の通り、車体と台枠を固定する爪の位置になっていて、車体を載せると爪が噛み込んでアルミテープの接触も担保される。

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点灯テスト。OK。集電はトミックスの旧集電(キハ10系などで継続使用)と同様なので、走行抵抗はかなり大きい。

2.グリーンマックスコアレス動力の組み込み

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単純に載せるとこう。GM動力の方が鉄コレ動力より幅が広い。従って削れば良い。逆だと大変だったところ。

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ノギスあてがうと鉄コレ15.55mmに対しコアレス16.55mm。うんはまらない。でもってコアレス両側を0.5mmずつ切り落とす。

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コアレス動力をよく見ると、蓋モールドの両側に車両側に引っかかる爪として機能するモールドがあって、この幅が0.45mm。すなわちこいつ切り取れば収まる。要するに幅の広いところと狭いところがあるので、広い方をカットして狭い方に揃える。

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床板もちょっと長いのでカット。

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床下機器。鉄コレの場合、元の床下機器を動力の床下に付け替える。このため床下機器にはハメ込み用の●ポチが付いているが、GMコアレスにこれは邪魔なので、切ってゴム系ボンドで貼り付ける。ただ、そのまま貼り付けると床下機器がかなりはみ出すので、モールドをカットする。「どうやって」となるのだが、写真矢印の通り金型の合わせ目パーティングラインが入っているので、これを目印に外側の造作を残して内側を切り落とす。

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いい感じ。なお、6000系は2両1ユニットとし、浅草からは6連で出発、下今市で分割併合……という運用が基本だったので、写真のような「先頭車同士の連結」が発生する。関連のカプラー類は皆無だったので、今回は合わせて全車TNカプラーとした。



走らせてこの通り。なお、動力ユニットの室内灯はトミックスの白色で、他の車両と点灯時の色味を合わせるため、ガンダムイエローで塗りたくってあります。GMコアレスには後から追加出来る座席モールドがあるので、黄緑色っぽいのが出たら付けてみましょう。

●特記事項
・走行抵抗はかなり大きいので、急発進/急停止すると動力台車が脱線する
・勾配については2×3の6連で当線の八巻ループ(2.3%)は登れる。
・できあがりはかなり個体差がある。鉄コレはTNカプラを正式にサポートしていない。以上よりズレや傾きが出る可能性があるので各自調整のこと。

スピード出すにはちょっと怖いんだよなぁ。越谷駅を軽やかに通過していったあの感じ出せるかなぁ。

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